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微粒子最密充填のための粒度分布・粒子形状・表面状態制御

商品概要
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略称
微粒子最密充填
商品No
bk0008
発刊日
2014年04月30日(水)
ISBN
978-4-905507-06-2
体裁
B5判 上製本 76ページ
価格
33,000円 (本体価格:30,000円)
送料
当社負担(国内)
発行
(株)R&D支援センター
問い合わせ
(株)R&D支援センター TEL:03-5857-4811 MAIL:[email protected]
著者
兵庫県立大学 大学院工学研究科 機械系工学専攻 環境エネルギー工学部門 粉粒体工学研究グループ 教授 工学博士 鈴木 道隆 氏
発刊にあたって
一般に固体や液体は圧縮しても気体のように圧密されない。また、液体や気体は水位差や圧力差があれば容易に流れるが固体は流動しない。しかし、固体を粉粒体にすれば、容器に入れてピストンなどで圧縮力を加えると固体なのに気体のように圧縮されてみかけの体積が減少する。個々の固体粒子はほとんど圧縮されないにもかかわらず、圧縮力を加えると粒子配列が変化し、粒子間に他の粒子が侵入して粒子間の空間が減少するためである。また、粉粒体層を傾けると固体なのに液体のようにサラサラと流れ落ちる。これは粒子が回転したり滑ったりしてあたかも分子のように自由に運動できるためである。このように粉粒体は固体なのに充填圧縮性や流動性などの独特の性質を持つが、これら粉粒体の特性は液体や固体、気体とも異なり、十分に解明されたとは言えないのが現状である。
 しかし、粉粒体は固体なのに充填圧縮性や流動性を持つために様々な工業用原料、中間製品、最終製品として取り扱われている。また、これらの性質をうまく利用して型に粉粒体を充填して圧縮成型し、さらに焼結などの操作によって固めて切削や研磨などの機械的な加工を経ずに製品を効率的に作ることができるので粉粒体は各種工業で幅広く取り扱われている。
 したがって粉粒体を取り扱う必要性が生じるが、その性質が十分に解明されておらず、また、粉粒体工学を系統的に学んだ技術者もたいへん少ないので現場の経験や勘に頼って設計・操作しているのが現状であろう。このようにいろいろと悩みながら粉粒体の取り扱いに悪戦苦闘している技術者に少しでもお役に立つようにと粉粒体の基礎物性である粒子径分布や粒子形状の表し方を解説し、特に重要な粉粒体操作である充填性と流動性に対して粒子径分布や粒子形状、さらには粒子表面状態がどのように影響するのを理論、モデル、実験結果などから明らかにしたのがこの本である。この本が粉粒体を取り扱う技術者の悩みに対して少しでもお役にたつことを心から願う次第である。
書籍の内容

第1章 粉粒体の物性
  1.1 粉粒体の特徴と粉粒体製品
  1.2 粉粒体の1 次物性、2 次物性と粉粒体操作
  1.3 粒子径
  1.4 粒子径分布
  1.5 粒子径分布式
   1.5.1 対数正規分布
   1.5.2 ロジン・ラムラー分布
   1.5.3 ゴーダン・シューマン分布(アンドレアゼン分布)
   1.5.4 対数一様分布
  1.6 粒子形状指数
  1.7 粒子表面のフラクタル次元
  1.8 まとめ

第2章 粉粒体充填
  2.1 はじめに
  2.2 規則充填とランダム充填
   2.2.1 ユニットセル
   2.2.2 ランダム充填
  2.3 充填状態表現法
   2.3.1 空間率と充填率、見かけ密度
   2.3.2 配位数
   2.3.3 その他の充填状態表現法
  2.4 粒子充填性に及ぼす粒子径の影響
   2.4.1 自重と付着力
   2.4.2 ローラーの式
  2.5 粒子充填性に及ぼす粒子径分布の影響
   2.5.1 ファーナスの式
   2.5.2 鈴木らのモデル式
   2.5.3 大小2 成分、大中小3 成分充填層の空間率
   2.5.4 空間率に及ぼす粒子径分布の影響
   2.5.5 粒子径分布のある粉体の密充填に対する微粒子の付着性の影響
  2.6 粒子充填性に及ぼす粒子形状の影響
   2.6.1 充填に及ぼす粒子全体形状の影響
   2.6.2 充填に及ぼす粒子表面凹凸状態の影響
  2.7 粉体の充填性に及ぼす粒子表面疎水化の影響
  2.8 おわりに

第3章 粉粒体の流動性
  3.1 はじめに
  3.2 流動性の計測・評価方法
   3.2.1 圧縮度
   3.2.2 安息角
   3.2.3 カーの流動性指数
  3.3 粉粒体層剪断試験による流動性の評価
   3.3.1 粉粒体層剪断試験法と粉体崩壊曲線
   3.3.2 三軸圧縮試験
   3.3.3 一面剪断試験
   3.3.4 ジェニケセル
   3.3.5 リング型剪断試験機
   3.3.6 並行平板型剪断試験機
   3.3.7 流動性指数
   3.3.8 流動性指数に対する粒子形状の影響
   3.3.9 流動性指数に及ぼす表面疎水化の影響
  3.4 おわりに

第4章 X線CT を用いた粉粒体充填状態の計測
  4.1 はじめに
  4.2 X 線CT の原理
  4.3 X 線マイクロCT 装置
  4.4 粒子充填状態への壁面の影響
  4.5 造粒粒子層ピストン圧縮過程
  4.6 微粉体層空間率分布に及ぼす充填方法の影響
  4.7 おわりに

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