分離工学を体系化し、横断的な理解により、低エネルギー・高精度な分離操作の実現へ!

表紙

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分離工学の各単位操作における理論と計算・装置設計法
ー各種分離技術の特徴と選択ー

◆蒸留/抽出/ガス吸収/晶析/乾燥/吸着・クロマトグラフィー/濾過

商品概要
個数

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略称
分離工学
商品No
bk0061
発刊日
2022年05月31日(火)
ISBN
978-4-905507-59-8
体裁
B5版 並製本 262頁(予定)
価格
59,400円 (本体価格:54,000円)
送料
当社負担(国内)
発行
(株)R&D支援センター
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:[email protected] 問い合わせフォーム
著者
伊東 章  東京工業大学
大江 修造 東京理科大学
板倉 啓祐 板倉技術士事務所
三上 貴司 新潟大学
滝山 博志 東京農工大学
中村 正秋 中村正秋技術事務所
向井 康人 名古屋大学
発刊にあたって
 ガスや液体中の特定成分を分離するための分離工学の重要性が増しています。SDGsを達成するため,地球温暖化問題では二酸化炭素の分離・回収, エネルギー問題では水素分離,環境問題では水処理技術などの高度化が求められています。分離工学はすでに蒸留,吸着など単位操作として整理されてきましたが,そこでは旧来のチャートや図式解法が装置設計の手法でした。しかし最近の化学プロセスシミュレータの進展などより物性推算も装置設計もパソコン上で容易になり,現在では分離工学の設計・解析法が大きく変化しています。
 本書ではこのような分離工学の進展を含めて,単位操作毎に基礎から技術の解説をおこないました。分離工学の最新技術情報の習得や,知識の再整理ににお役立てください。
書籍の内容

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はじめに-各種分離技術の特徴と選択
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1 分離プロセスと相平衡
2 気液、液液平衡のK-valueによる取り扱い
3 K-valueによる汎用平衡計算(Rachford-Rice 法)

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第1章 蒸留
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はじめに
1 序説 ―蒸留塔の計画から運転まで
 1.1 蒸留塔の設計に必要な物性値の調査
 1.2 蒸留プロセス決定
 1.3 蒸留塔の設計
  1.3.1 塔高
  1.3.2 塔径
 1.4 設計図の作成
 1.5 重量計算
 1.6 価格積算
 1.7 原単位
 1.8 製品検査
 1.9 据付・配管・電気配線・計測機器・検査
 1.10 試運転
 1.11 検収
 1.12 定期保守
2 蒸留塔の設計に必要な物性値
 2.1 蒸気圧
 2.2 蒸気圧の推算法
 2.3 気液平衡
  2.3.1 理想溶液
  2.3.2 非理想溶液
  2.3.2.1 活量係数式
   2.3.2.2 ウィルソン 定数の温度依存性
   2.3.2.3 気液平衡における多成分系への拡張
3 蒸留塔の理論段数
 3.1 マッケーブ・シールの階段作図法(2成分系)
  3.1.1 最適還流比
 3.2 多成分系の理論段数
  3.2.1 トリダイアゴナル・マトリックス法
  3.2.2 多成分蒸留計算による抽出蒸留プロセスの設計
  3.2.3 抽出蒸留プロセスの原理
  3.2.4 抽出蒸留プロセスの決定法
   3.2.4.1 アセトン(1) -メタノール(2) -水(3)系の気液平衡
   3.2.4.2 抽出蒸留プロセスの全還流計算
   3.2.4.3 抽出蒸留塔の仕様の決定
4 蒸留塔の設計
 4.1 蒸留塔のフラッディング
  4.1.1 棚段塔のフラッディング点
  4.1.2 充填塔のフラッディング点
 4.2 蒸留塔の効率
  4.2.1 塔効率
  4.2.2 HETP
5 最新の蒸留技術
 5.1 蒸気の向きを変えて効率を上げる「高性能トレイ」
 5.2 渦生成による処理量増大のトレイ
6 蒸留塔の故障と診断技術
 6.1 トラブル対処法――トラブル・シューティング――
 6.2 ダウンカマ・バックアップ・フラッディング
 6.3 ガンマスキャン診断技術
  6.3.1 ガンマスキャンの原理
  6.3.2 ガンマスキャンによるフラッディングの診断
 6.4 CATスキャン
 6.5 振動による蒸留塔の破損
 6.6 サーモグラフィによる診断

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第2章 抽出
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1 抽出の現状
2 抽出方法

 2.1 回分式
 2.2 多重段抽出方式
 2.3 多回抽出方式
 2.4 向流多段抽出方式
3 抽出装置
 3.1 実験室規模
  3.1.1 固液抽出装置
  3.1.2 水蒸気蒸留装置(水蒸気抽出)
  3.1.3 液液抽出装置
  3.1.4 エマルジョンフロー抽出装置
  3.1.5 気液抽出装置
 3.2 工業規模
  3.2.1 回分式装置
  3.2.2 連続液液抽出装置
4 抽出応用例
 4.1 実験室規模
  4.1.1 ソックスレー抽出装置によるオレンジオイルの抽出)
  4.1.2 ディーンスターク装置による水蒸気抽出
  4.1.3 SAFEによるコーヒーの処理
 4.2 工業的規模
  4.2.1 オレンジ精油製造
  4.2.2 香料精油の製造
  4.2.3 カロチン
  4.2.4 アスタキサンチン
  4.2.5 EPA(エイコサペンタエン酸)
  4.2.6 エマルジョンフロー装置によるレアメタルの回収 
  4.2.7 ウラン等原子力分野 
  4.2.8 芳香族と非芳香族の分離 
5 抽出計算・装置設計
 5.1 三角座標
 5.2 設計基本データの作成法
 5.3 多回抽出法
 5.4 向流多段抽出法

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第3章 ガス吸収
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1 はじめに
2 溶解平衡

 2.1 難溶性ガスの溶解度
 2.2 易溶性ガスの溶解度
3 物理吸収速度
 3.1 境膜物質移動速度
 3.2 ガス側総括物質移動速度
  3.2.1 分圧基準
  3.2.2 モル分率基準
 3.3 液側総括物質移動速度
  3.3.1 濃度基準
  3.3.2 モル分率基準
4 ガス吸収塔の設計
 4.1 物質収支
 4.2 操作線
 4.3 最小液ガス比
 4.4 塔内のガス流速および溶質組成
  4.4.1 溶質ガス
  4.4.2 同伴ガス
  4.4.3 混合ガス
 4.5 塔内の液流速および溶質組成
  4.5.1 溶質液
  4.5.2 純溶媒
  4.5.3 吸収液
 4.6 フラッディング速度
 4.7 塔径
 4.8 液ホールドアップ
 4.9 塔高
  4.9.1 塔内の微分収支
  4.9.2 ガス側基準の塔高
  4.9.3 液側基準の塔高
 4.10 移動単位高さ(HTU)
  4.10.1 総括HTU
  4.10.2 境膜HTU
 4.11 移動単位数(NTU)
  4.11.1 総括NTU
  4.11.2 境膜NTU
 4.12 境膜物質移動係数
 4.13 圧力損失
5 通気撹拌槽の設計
 5.1 通気時撹拌所要動力
 5.2 無通気時撹拌所要動力
 5.3 完全分散通気撹拌速度
 5.4 ガスホールドアップ
 5.5 気泡径
 5.6 容量係数
6 ガス吸収塔の設計計算例
7 通気撹拌槽の設計計算例

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第4章 晶析
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1 晶析操作
 1.1 はじめに
 1.2 晶析操作の目的とその応用
 1.3 晶析操作の概念
  1.3.1 晶析装置内現象
  1.3.2 結晶化現象を制御する操作変数
  1.3.3 溶解度
2 結晶化現象
 2.1 核化成長速度論
  2.1.1 核発生速度論
  2.1.2 成長速度論
 2.2 結晶粒子群特性
  2.2.1 結晶純度
  2.2.2 結晶多形(Polymorph)
  2.2.3 結晶形態(Morphology)
  2.2.4 粒径・粒径分布
3 晶析操作設計
 3.1 回分冷却晶析
 3.2 Anti-solvent(非(貧)溶媒)添加晶析
 3.3 結晶粒子群の連続製造
  3.3.1 槽型晶析装置(MSMPR)
  3.3.2 連続フロー製造
 3.4 多成分結晶の製造
 3.5 スケールアップ

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第5章 乾燥
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1 乾燥は熱と物質の同時現象
 1.1 乾燥に必要な熱の移動
  1.1.1 伝導伝熱
  1.1.2 対流伝熱
  1.1.3 放射伝熱(輻射伝熱)
 1.2 蒸発熱
 1.3 湿度と物質移動
  1.3.1 湿り空気と乾き空気
  1.3.2 飽和蒸気圧
  1.3.3 相対湿度と絶対湿度
  1.3.4 絶対湿度・相対湿度と温度の関係
  1.3.5 相対湿度(関係湿度)と絶対湿度の変換
  1.3.6 乾湿球温度計と湿度
  1.3.7 湿球温度の推定
2 乾燥の進行
 2.1 乾燥による温度の変化
 2.2 乾燥による含水量の変化
 2.3 乾燥速度の変化
 2.4 含水率
  2.4.1 乾き基準含水率
  2.4.2 湿り基準含水率
  2.4.3 含水率の変換
 2.5 乾燥特性曲線
  2.5.1 限界含水率
  2.5.2 平衡界含水率
  2.5.3 乾燥速度の表わし方
  2.5.4 材料による乾燥特性曲線の違い
 2.6 定率乾燥期間
  2.6.1 定率乾燥速度
  2.6.2 定率乾燥速度は異なる材料で等しい
  2.6.3 限界含水率は材料によって異なる
  2.6.4 定率乾燥期間が存在する理由
  2.6.5 水分移動速度の表し方
  2.6.6 定率乾燥速度と乾燥条件
  2.6.7 定率乾燥速度を速くする対策
  2.6.8 乾燥速度を速くすると限界含水率が大きくなる
 2.7 減率乾燥期間
  2.7.1 減率乾燥速度
  2.7.2 減率乾燥速度は材料によって異なる
  2.7.3 平衡含水率は材料によって異なる
  2.7.4 湿り材料内の温度・含水率の変化
  2.7.5 湿り材料内の水蒸気移動の割合
  2.7.6 熱風温度の影響
3 乾燥機の分類と選定
 3.1 乾燥機の種類
  3.1.1 材料の加熱方式による分類
  3.1.2 材料の供給方式による分類
 3.2 材料の形状と対応する乾燥機
 3.3 乾燥機の設計
  3.3.1 乾燥に必要な熱量
  3.3.2 乾燥機内の材料への伝熱量
  3.3.3 熱風と材料の接触面積と伝熱容量係数
  3.3.4 総括伝導伝熱係数
  3.3.5 乾燥機の伝熱面積・体積の算出
  3.3.6 計算例―連続式熱風乾燥機の場合
4 湿度図表
 4.1 湿球温度の推定
  4.1.1 等湿球温度線
  4.1.2 湿温図表を使って湿球温度を求める
  4.1.3 Excelを使って湿球温度を求める
 4.2 露点と結露水量の推定

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第6章 吸着・クロマトグラフィー
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1 使われている吸着
2 吸着の基礎:吸着平衡
3 回分吸着

 3.1 回分吸着の物質収支
 3.2 吸着の進行-吸着材内部の拡散-
 3.3 吸着材内拡散の線形推進力近似モデル(LDF モデル)
 3.4 回分吸着-溶液濃度変化-
4 固定層吸着
 4.1 固定層吸着の吸着帯モデル
 4.2 固定層吸着の混合拡散・LDFモデルとKlinkenbergの近似解
5 クロマトグラフィー
 5.1 クロマトグラフィー成分分離のしくみ
 5.2 クロマトグラフィーの混合拡散・LDFモデル
 5.3 クロマトグラフィーの理論段モデル

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第7章 濾過
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1 濾過の概要
 1.1 濾過操作の種類と原理
 1.2 濾過装置の種類と原理
  1.2.1 ケーク濾過装置
  1.2.2 ケークレス濾過装置
  1.2.3 清澄濾過装置
 1.3 濾材の種類と特徴
  1.3.1 濾紙
  1.3.2 濾布
  1.3.3 膜
  1.3.4 その他
 1.4 濾過技術の適用例
2 濾過モデル
 2.1 濾過モデルの基本要素
  2.1.1 濾過速度
  2.1.2 濾過圧力
  2.1.3 濾過抵抗
 2.2 ケーク濾過モデルと閉塞濾過モデル
  2.2.1 ケーク濾過と閉塞濾過の概要
  2.2.2 ケーク濾過モデル
  2.2.3 閉塞濾過モデル
  2.2.4 ケーク濾過と閉塞濾過の見極め方
  2.2.5 その他の閉塞濾過モデル
3 ケーク構造の解析と評価
 3.1 ケークの圧縮性と構造
 3.2 平均濾過比抵抗の評価方法
 3.3 平均空隙率の評価方法
  3.3.1 直接的測定法
  3.3.2 間接的測定法
 3.4 圧縮性指数の評価方法
  3.4.1 圧縮性指数の定義と意味
  3.4.2 定圧濾過による測定法
  3.4.3 定速濾過による測定法
4 さまざまな濾過操作
 4.1 濾過助剤を利用した濾過
 4.2 ケークレス濾過
  4.2.1 ケークレス濾過の挙動
  4.2.2 クロスフロー濾過
  4.2.3 回転や振動を利用した濾過
 4.3 周期逆洗型濾過
 4.4 外場を利用した濾過
  4.4.1 電場を利用した濾過
  4.4.2 超音波を利用した濾過
 4.5 遠心濾過

 

キーワード
分離,化学工学,蒸留,抽出,ガス吸収,晶析,乾燥,吸着,クロマトグラフィー,濾過,単位操作,相平衡,本,書籍,文献,図書
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