ITO代替の最有力候補、酸化亜鉛!アジア諸国の高度産業化に伴い到来した資源争奪時代にあって、救世主となり得る大注目材料!透明導電膜や化粧品、バイオセンサなど、多岐に渡る応用分野を網羅!

酸化亜鉛の最先端技術と将来

商品概要
個数

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略称
酸化亜鉛
商品No
bk7292
発刊日
2011年01月01日(土)
ISBN
978-4-7813-0320-8
体裁
B5判,287ページ
価格
71,500円 (本体価格:65,000円)
送料
当社負担(国内)
発行
シーエムシー出版
問い合わせ
(株)R&D支援センター TEL:03-5857-4811 MAIL:[email protected]
監修
山本哲也
著者
花田 貴   東北大学 金属材料研究所 助教
福田承生   (株)福田結晶技術研究所 代表取締役社長;東北大学 原子分子材料科学高等研究機構 連携教授
鈴木崇雄   東京電波(株) 新素材開発部
佐々木迅人  東京電波(株) 新素材開発部
加納正孝   (株)大真空 事業本部 生産部 徳島事業所 結晶部門
若宮 章   (株)大真空 事業本部 生産部 徳島事業所 所長
DirkEhrentraut 東北大学 原子分子材料科学高等研究機構 准教授
山本泰生   ハクスイテック(株) 技術部 執行役員 技術部長
勝山智祐   (株)資生堂 メーキャップ・ヘア研究開発センター 主任研究員
柴田 肇   (独)産業技術総合研究所 エレクトロニクス研究部門 低温物理グループ 主任研究員
反保衆志   (独)産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 化合物薄膜チーム 研究員
前島圭剛   (独)産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 化合物薄膜チーム  契約職員
松原浩司   (独)産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 主幹研究員
山田昭政   (独)産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 化合物薄膜チーム 契約職員
石塚尚吾   (独)産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 化合物薄膜チーム 主任研究員
牧田紀久夫  (独)産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 化合物薄膜チーム 主任研究員
小牧弘典   (独)産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 化合物薄膜チーム 研究員
古江重紀   (独)産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 化合物薄膜チーム 契約職員
仁木 栄   (独)産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 副研究センター長
南 内嗣   金沢工業大学 光電相互変換デバイスシステム研究開発センター 教授
藤村紀文   大阪府立大学 工学研究科 電子・数物系専攻 電子物理工学分野 教授
藤田静雄   京都大学 工学研究科 教授
山本哲也   高知工科大学 工学部 教授,総合研究所 マテリアルデザインセンター センター長
牧野久雄   高知工科大学 総合研究所 マテリアルデザインセンター 准教授
山本直樹   高知工科大学 総合研究所 教授
加藤裕幸   スタンレー電気(株) 研究開発センター 主任技師
古田 守   高知工科大学 ナノデバイス研究所 教授
平尾 孝   高知工科大学 ナノデバイス研究所 所長(教授)
小池一歩   大阪工業大学工学部 電子情報通信工学科准教授
尾形健一   大阪工業大学ナノ材料マイクロデバイス研究センター 研究員
佐々誠彦   大阪工業大学工学部 電気電子システム工学科教授
矢野満明   大阪工業大学工学部電子情報通信工学科教授
遠藤治之   岩手県工業技術センター 電子情報技術部 主任専門研究員
鈴木晶雄   大阪産業大学 工学部 電子情報通信工学科 教授
赤澤方省   NTTマイクロシステムインテグレーション研究所 ネットワーク装置インテグレーション研究部 主任研究員
吉田 博   大阪大学 基礎工学研究科 教授
佐藤和則   大阪大学 基礎工学研究科 特任准教授
豊田雅之   北陸先端科学技術大学院大学 研究員
発刊にあたって
 酸化亜鉛産業の基礎は、19世紀、フランスやアメリカにおいて築かれ、蛍光灯やテレビの蛍光体、フェライト磁石などに使われてきた。本書は、この歴史ある材料の「確立された特性」、「確立されつつある特性」「未開拓の特性」について、基礎から産業応用、またその両面において確実な前進を遂げるべく、目的をもって編んだものである。
 材料物性の理解から始まって、具体的な応用に至る研究は、長期間に亘る。それ故、それに挑む研究者には「基礎」から「応用」へ、あるいは「応用」から「基礎」および「経験を科学する」自己検証を経る総合的な研究が必要である。本書には、こうした総合的研究に基づく鋭敏な直観力や創見が全てのページに散りばめられている。
 本書をきっかけに、改めて基礎研究及び応用研究が展開・推進されることを強く願うものである。

「はじめに」より抜粋、一部改変)
書籍の内容
第1章 ZnOの基礎データ

                                    (花田 貴)
1 結晶構造
2 ZnO系混晶の格子定数とバンドギャップ
3 歪と分極
4 電子構造



第2章 単結晶基板と微粒子

1 単結晶基板
  1.1 リチウムフリーZnO単結晶作製(福田承生)
    1.1.1 はじめに
    1.1.2 結晶育成条件
    1.1.3 育成された結晶の特性
    1.1.4 おわりに

  1.2 ノンポーラZnO単結晶育成技術およびその評価(鈴木崇雄、佐々木迅人)
    1.2.1 はじめに
    1.2.2 水熱合成法によるノンポーラZnO単結晶育成
    1.2.3 ノンポーラZnO単結晶の評価
    1.2.4 おわりに

  1.3 In等ドープZnO単結晶作製(加納正孝、若宮 章、D.Ehrentraut、福田承生)
    1.3.1 はじめに
    1.3.2 水熱合成法による結晶育成
    1.3.3 水熱合成法におけるドーピング方法
    1.3.4 結晶の評価
    1.3.5 おわりに

2 微粒子(機能材料への応用)(山本泰生)
  2.1 粉末の製法と特徴
  2.2 導電性ZnO粉末の比抵抗
  2.3 導電性ZnOの点欠陥
  2.4 導電性ZnO粉末の分光反射率
  2.5 導電性ZnO粉末の分散
  2.6 導電性ZnO粉末の塗膜
  2.7 導電性ZnOのドライ製膜
  2.8 おわりに

3 微粒子(化粧品への応用)(勝山智祐)
  3.1 はじめに
  3.2 透明性に優れた微粒子酸化亜鉛
    3.2.1 開発の背景
    3.2.2 紫外線防御剤としての評価
    3.2.3 アルカリ条件の最適化例
    3.2.4 微粒子酸化亜鉛まとめ
  3.3 皮脂固化作用と光学特性を併せ持つ複合粉末の開発
    3.3.1 開発の背景
    3.3.2 試料の合成・評価
  3.4 肌荒れ改善効果をもたらす酸化亜鉛複合粉体
    3.4.1 開発の背景
    3.4.2 肌荒れ改善のメカニズムの解明
    3.4.3 UK活性のコントロール
    3.4.4 肌荒れ改善複合化粉体の開発
  3.5 酸化亜鉛をめぐる最近の動向
  3.6 まとめ



第3章 薄膜成長

1 単結晶薄膜成長技術(柴田 肇、反保衆志、前島圭剛、松原浩司、山田昭政、石塚尚吾、牧田紀久夫、小牧弘典、古江重紀、仁木 栄)
  1.1 はじめに
  1.2 高品質なエピタキシャル単結晶薄膜成長技術
  1.3 ZnOの極性制御技術
  1.4 Zn1-xMgxO混晶成長技術
  1.5 電子デバイスへの応用
  1.6 2次元電子ガスの生成機構
  1.7 光学的性質
  1.8 まとめと今後の展望

2 多結晶薄膜(南 内嗣)
  2.1 はじめに
  2.2 多結晶ZnO系透明導電膜の成膜技術
  2.3 マグネトロンスパッタ製膜技術
    2.3.1 基板上での抵抗率分布の起源
    2.3.2 基板上での抵抗率分布の改善
  2.4 多結晶薄膜の電気的・光学的特性
  2.5 おわりに

3 薄膜成長機構(藤村紀文)
  3.1 まえがき
  3.2 多結晶薄膜の形成過程
  3.3 薄膜のエピタキシャル成長機構
  3.4 ZnOの薄膜成長
    3.4.1 薄膜の形態や配向制御の基礎
    3.4.2 ZnO薄膜の自己配向(self-texture)制御
    3.4.3 ZnOエピタキシャル膜の面内配向
  3.5 おわりに

4 新規薄膜成長法ミストCVD(藤田静雄)
  4.1 ミストCVD法とは
    4.1.1 ミストCVD法の意義
    4.1.2 ミストCVD法の概要
    4.1.3 バンドギャップエンジニアリングとドーピング
    4.1.4 ミストCVD装置
  4.2 ZnO薄膜成膜への応用
    4.2.1 ガラス基板上多結晶ZnO薄膜
    4.2.2 サファイア基板上単結晶ZnO薄膜
    4.2.3 ZnO基板上単結晶ZnO薄膜
    4.2.4 ZnO薄膜の低温成膜
  4.3 各種薄膜成膜への応用
    4.3.1 酸化物薄膜成膜への応用
    4.3.2 有機薄膜成膜への応用



第4章 透明導電膜

1 液晶ディスプレイ用透明導電膜(山本哲也、牧野久雄、山本直樹)
  1.1 はじめに
  1.2 液晶デイスプレイ用透明導電膜:共通電極への応用
    1.2.1 要求される電気特性と光学特性:制御因子
    1.2.2 製造工程中で求められる耐久性
  1.3 多結晶構造におけるキャリアのホール移動度の制限因子
  1.4 加工技術:エッチング技術とフォトリソグラフィー技術
  1.5 まとめ

2 ZnO系混晶材料を用いた透明導電膜の開発(柴田 肇、前島圭剛、松原浩司、反保衆志、山田昭政、石塚尚吾、牧田紀久夫、小牧弘典、古江重紀、仁木 栄)
  2.1 はじめに
  2.2 CIGS系薄膜太陽電池の概要と現在の課題
  2.3 CIGS系薄膜太陽電池のヘテロ接合界面におけるバンド不連続
  2.4 Zn1-xMgxO系透明導電膜をCIGS系薄膜太陽電池へ応用する意義
  2.5 PLD法によるZn1-xMgxO系透明導電膜の堆積
  2.6 スパッタ法によるZn1-xMgxO系透明導電膜の堆積
  2.7 まとめ



第5章 発光ダイオード

                                    (加藤裕幸)
1 はじめに
2 基板の選択と結晶極性
3 伝導性制御
  3.1 n型ZnO結晶の作製
  3.2 p型ZnO結晶作製への取組み
4 バンドギャップ制御
5 LEDデバイス
6 まとめ



第6章 電子・光デバイス

1 薄膜トランジスタとその応用(古田 守、平尾 孝)
  1.1 薄膜トランジスタとその構造
  1.2 ディスプレイ駆動用薄膜トランジスタの要求性能
  1.3 酸化物薄膜トランジスタ技術
  1.4 酸化亜鉛薄膜トランジスタプロセス
  1.5 酸化亜鉛薄膜形成技術と酸素分圧が結晶性に及ぼす影響
  1.6 酸化亜鉛薄膜形成時の酸素分圧がTFT特性に及ぼす影響
  1.7 ZnOTFTの応用
    1.7.1 ZnOTFTアクティブマトリックス駆動LCD
    1.7.2 ZnOTFT画像読み出し回路による高精細撮像素子

2 バイオセンサ(小池一歩、尾形健一、佐々誠彦、矢野満明)
  2.1 バイオセンサ材料としての酸化亜鉛の特徴
  2.2 バイオセンサとは
  2.3 電流検出型と電位検出型のバイオセンサ
  2.4 ZnOを用いたグルコースセンサ
    2.4.1 ZnOナノロッドを用いた電流検出型グルコースセンサ
    2.4.2 ZnO系SGFETを用いた電位検出型グルコースセンサ
  2.5 まとめと今後の展望

3 紫外線センサ(遠藤治之)
  3.1 はじめに
    3.1.1 酸化亜鉛
    3.1.2 紫外線
    3.1.3 受光デバイス用材料としての酸化亜鉛
    3.1.4 従来の紫外線センサ
  3.2 実験
    3.2.1 ZnO紫外線センサの基本構造と動作原理
    3.2.2 Pt/ZnOショットキー接触
    3.2.3 素子製作
  3.3 実験結果および考察
    3.3.1 電流―電圧特性
    3.3.2 容量―電圧特性の評価
    3.3.3 分光感度特性
  3.4 おわりに



第7章 電気・光・スピン特性の制御と未来への展開

1 ドーピング制御とその展開(山本哲也)
  1.1 はじめに
  1.2 ドナー・アクセプタイオン化エネルギー
  1.3 n型ドーピング
    1.3.1 ドーパント選択の基本指針と過剰電子状態:局在,非局在
    1.3.2 n型ドーピング事例:各ドーピング効果の共通点・相違点および特徴
    1.3.3 p型ドーピングはいかに
  1.4 おわりに

2 電気特性制御:超低抵抗への挑戦(鈴木晶雄)
  2.1 はじめに
  2.2 PLD法による低抵抗ZnO系透明導電膜の作製
    2.2.1 ZnO系透明導電膜の低抵抗化の限界
    2.2.2 超薄膜領域(50nm以下)における低抵抗化の限界
    2.2.3 低温基板上(有機基板)における低抵抗化の限界
    2.2.4 積層型透明導電膜における低抵抗化の限界
    2.2.5 ワイドスペクトルレンジを有するACZOおよびTZO透明導電膜における低抵抗化の限界
    2.2.6 ダブルテクスチャー構造を有するACZO透明導電膜における低抵抗化の限界
  2.3 おわりに

3 電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマプロセス(赤澤方省)
  3.1 はじめに
  3.2 ECRスパッタ法
  3.3 アンドープZnO膜
    3.3.1 内因性ドナーの種類
    3.3.2 ECRスパッタによるZnO透明導電膜の形成と基本特性
  3.4 GaドープZnO(GZO)膜
    3.4.1 コンビナトリアル同時スパッタ
    3.4.2 ECRスパッタによるGaドープZnO透明導電膜の形成
  3.5 アルゴンプラズマ照射による改質
    3.5.1 ECRプラズマの特徴
    3.5.2 ZnO膜へのアルゴンプラズマ照射効果
    3.5.3 GZO膜へのアルゴンプラズマ照射効果
  3.6 アニール耐性比較
  3.7 おわりに

4 計算機ナノマテリアルデザインによるスピントロニクス(吉田 博、佐藤和則、豊田雅之)
  4.1 酸化物ナノスピントロニクス
  4.2 計算機ナノマテリアルデザイン(CMD)
  4.3 計算手法について
  4.4 強磁性のメカニズム―二重交換相互作用,p-d交換相互作用と超交換相互作用―
  4.5 酸化亜鉛ベース希薄磁性半導体の電子状態と磁性
    4.5.1 強磁性の安定性
    4.5.2 酸化亜鉛希薄磁性半導体の電子状態
    4.5.3 キャリア添加の効果
    4.5.4 実験との比較
  4.6 磁気的パーコレーションとスピノダル分解
  4.7 自己相互作用補正
  4.8 まとめ
個数

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