粉体を扱う上で重要な粒子的特性や表面特性といった基礎から、触媒活性、固相・液相・気相における表面処理手法、分析事例を踏まえたナノコーティング手法について詳しく解説します

粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術【WEBセミナー】
~ 粉体の粒子特性や表面特性を理解し、各種ナノコーティング手法を学ぶ ~

本セミナーは、「ライブ受講」の他、「会場受講」がございます。
会場で受講したい方はこちらからお申し込みください。

セミナー概要
略称
微粒子表面処理【WEBセミナー】
セミナーNo.
st250107w
開催日時
2025年01月23日(木) 10:30~16:30
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:[email protected] 問い合わせフォーム
講師
福井技術士事務所 代表
/日本化学会フェロー 工学博士 技術士(化学)
福井 寛 氏

【所属・役職】
東京都立産業技術研究センター ヘルスケア産業支援室:専門アドバイザー
      同 広域首都圏輸出製品技術支援センター:専門相談員

【略歴】
1974年、広島大学大学院工学研究科修士課程修了。同年(株)資生堂入社。工場、製品化研究、基礎研究(粉体の触媒活性および表面処理)などの研究に従事。香料開発研究室長、メーキャップ開発センター長、素材・薬剤開発センター長、特許部長、フロンティアサイエンス事業部長、資生堂医理化テクノロジー社長などを歴任。2010年、福井技術士事務所設立。東北大学、東京理科大学、信州大学、大同大学の客員教授などを歴任。現在に至る。

【受賞歴】
粉体の表面化学、表面処理などの研究を行い、以下を受賞。
日本化学会: 1992年度日本化学会化学技術賞
色材協会: 1985年度色材協会論文賞、1991年度色材協会技術賞、2012 JSCM Most Accessed Review Award、2019 色材協会功績賞、2020 JSCM Most Accessed Review Award
化粧品技術者会:1995年度優秀論文賞、2000年度優秀論文賞
日本塗装技術協会:2020年度論文賞

【専門】
粉体の表面化学、表面処理、メイクアップ化粧品など化粧品全般
価格
非会員: 41,800円(税込)
会員: 39,820円(税込)
学生: 41,800円(税込)
価格関連備考
定 価 :1名につき 41,800円(税込)
会員価格:1名につき 39,820円 2名の場合 55,000円、3名の場合 82,500円(税込)

※上記会員価格は受講者全員の会員登録が必須となります。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※他の割引は併用できません。
※請求書は主催会社より代表者のメールアドレスにご連絡いたします。
備考
※資料付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。

【ライブ配信(Zoom使用)セミナー】
・本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
 PCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
・お申し込み後、接続確認用URL(https://zoom.us/test)にアクセスして接続できるか等ご確認下さい。
・後日、別途視聴用のURLをメールにてご連絡申し上げます。
・セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
講座の内容
受講対象・レベル
・粉体を扱って様々な問題をかかえている技術者・研究者
必要な予備知識
初歩的な事柄から説明するので予備知識は不要です。
習得できる知識
・粉体のバルク特性、粒子特性、表面特性など粉体の全体像が把握できる。
・粉体の表面処理の考え方が把握できる。
趣旨
 粉体は様々な産業に利用されているが、粉体を含む材料でトラブルがあった場合には経験豊富な技術者がいないとなかなか解決しない。また、材料に粉体で新規機能を付与する場合も粉体分野での熟練度が必要とされる。これは粉体にはバルクの性質に加えて粒子の性質と表面の性質があるためで、それらの大まかな知識がないと現象を全体的に把握できないためだと思われる。
 表面に関する性質には表面積や細孔分布、表面に吸着した分子の状態、表面電荷および親水性・疎水性といった濡れに関する性質などがあり、それらがお互いに影響を及ぼし合っている。粉体は溶媒やポリマーなどに分散して利用する場合が多く、この粉体の分散にも表面が大きな影響を与えている。また、粉体を他成分と共存させると、粉体の触媒活性によって共存する他の成分に影響を与え、製品の品質を劣化させる場合がある。このような場合には表面処理を行うが、まず表面の触媒活性を消失させて、その後に分散性などの機能性を付与することが望ましい。粉体の表面処理というと古臭さを感じさせるが、精密なナノコーティングは「先端技術」の匂いの強いプロセスとなる。
 本講では粉体表面の性質とその表面を不活性化した後に機能性を付与する「機能性ナノコーティング」についてその応用も含めて述べる。
プログラム

1.粉体とは何か
 1.1 粉体の粒子的性質
  ・粒子の大きさ
  ・粒子の形
 1.2 粉体の表面の性質
  ・表面積、細孔分布など
  ・表面官能基(水酸基)、電荷、等電点など
  ・濡れ、分散性など
 1.3 粉体の触媒活性
  ・粉体表面の酸、塩基点とその簡便な測定法
  ・粉体の酸化、還元活性と熱測定を用いた粉体の油脂酸化測定法
  ・光触媒
 
2.粉体の表面処理
 2.1 固相による表面処理
  ・メカノケミカル反応、ナノ・ミクロン粒子複合化など
 2.2 液相による表面処理
  ・還元法、ゾルゲル法、カップリング剤処理、ポリマー(シリコーン、フッ素系)処理など
 2.3 気相による表面処理
  ・プラズマ処理、物理蒸着法(PVD)、化学蒸着法(CVD)など
 
3.機能性ナノコーティング
 3.1 あるがままの表面を利用した表面処理
  ・粉体そのものの活性によるプロピレンオキシド、スチレンなどの表面重合
 3.2 粉体へのシリコーンによるメカノケミカル処理
  ・撥水性処理と両用ファンデーション開発
 3.3 環状シリコーンのCVDによるナノコーティング
  ・ただシリコーンガスと接触させるだけの簡単な方法
  ・細孔を塞ぐことなく1nm以下の均一コーティング
  ・ナノ薄膜の生成機構
  ・共存する成分を分解させない粉体の不活性化が実現
 3.4 シリコーンナノコーティングされた粉体の焼成
  ・酸化鉄、二酸化チタンの熱による結晶転移を抑制、焼結防止
  ・複合酸化物が生成しルイス酸が発現
 3.5 機能性基の付与と化粧品・高速液クロ充填剤などへの応用
  ・ヒドロシリル化反応でSi-H基を機能性基に変える
  ・アルキル基の付加と分散性:口紅などへの応用
  ・アルコール性水酸基の付加:両用ファンデーションへの応用
  ・イオン交換基などの付加:抗菌性、高速液クロ用カラム充填剤への応用
 3.6 ラボ実験から実機生産への注意点

□質疑応答□

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