★農薬の開発戦略と世界の農作物生産,作物保護資材の市場動向を解説!
★殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤,除草剤,インシリコテクノロジー,フッ素系農薬,天然物・食品添加物由来農薬の開発動向を解説!
★農薬創製研究,登録制度,製剤・施用法,生物農薬,RNA農薬,バイオスティミュラント,「みどりの食料システム」等の話題も網羅!
第1章 世界の農作物生産および作物保護資材の市場の現状
1 はじめに
2 農作物生産の現状と今後
2.1 現状
2.2 今後の予測
3 作物保護資材の市場および研究開発の現状
3.1 化学農薬全般
3.2 除草剤
3.3 殺虫剤
3.4 殺菌剤
3.5 新規化合物の開発状況
3.6 GM作物種子
3.7 生物的防除資材
4 新しい作物保護技術の形(スマート農業)
5 おわりに
第2章 殺菌剤の開発動向
1 殺菌剤の研究開発の全般的動向
1.1 はじめに
1.2 2018年以降の殺菌剤開発の動向
1.3 Complex III阻害剤
1.4 ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤
1.5 ステロール合成阻害剤
1.6 ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)阻害剤
1.7 Complex II阻害剤
1.8 微小管阻害剤
1.9 細胞膜および脂質生合成阻害剤とオキシステロール結合タンパク質阻害剤
1.10 フェニルアミジン系化合物
1.11 アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACCase)阻害剤
1.12 その他殺菌剤
2 抵抗性誘導剤の変遷
2.1 抵抗性誘導剤開発の歴史
2.2 抵抗性誘導剤の最近の動き
2.3 第二の作用機構として抵抗性誘導活性を有する殺菌剤
2.4 微生物や天然由来成分による抵抗性誘導 MAMPs
2.5 おわりに
第3章 殺虫剤の開発動向
1 殺虫剤の研究開発の全般的動向
1.1 はじめに
1.2 フルピリミン(ネオニコチノイド系剤)
1.3 フェンメゾジチアズ(メソイオン系剤)
1.4 スピロピジオン(spiropidion)
1.5 スピドキサマト(spidoxamat)
1.6 チクロピラゾフロル(tyclopyrazoflor)
1.7 ジンプロピリダズ(dimpropyridaz)
1.8 インダザピロキサメット(indazapyroxamet)
1.9 オキサゾスルフィル(oxazosulfyl)
1.10 イソシクロセラム(isocycloseram)
1.11 ニコフルプロール(nicofluprole)
1.12 ベンズピリモキサン(benzpyrimoxan)
1.13 中国で開発中とみられる原体
1.14 おわりに
2 昆虫成長制御剤(IGR)の開発の変遷
2.1 はじめに
2.2 ベンゾイルフェニルウレア系殺虫剤(BPU)
2.3 ジアシルヒドラジン系殺虫剤(DAH)
2.4 アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤
2.5 その他のIGR
2.6 ベンズピリモキサン(Benzpyrimoxan)
2.7 おわりに
3 GABA作動性塩化物イオンチャネルアロステリックモジュレーターの開発動向
3.1 創製経緯
3.2 作用機構
3.3 作用特性
3.4 抵抗性の現状
3.5 新規剤の開発動向
第4章 殺ダニ剤の開発動向と総合防除・IPM基盤のハダニ類防除技術の最近の進歩
1 ハダニ類防除におけるIPMと殺ダニ剤抵抗性管理
2 ハダニ類防除のさまざまな技術:IPM技術の概要
2.1 ハダニ類が被害をおよぼす作物
2.2 ハダニ類の防除技術の普及動向の概要
3 殺ダニ剤による化学的防除
3.1 殺ダニ剤の販売の変遷
3.2 殺ダニ剤の作用機構別の開発動向
3.3 新規殺ダニ剤
3.4 開発中の新規殺ダニ剤
3.5 再注目したい殺ダニ活性を有する農薬
3.6 トピック:ハダニの薬剤感受性の日周リズムと季節変動
4 有機合成農薬以外の殺ダニ活性を有する農薬
4.1 気門封鎖剤(IRACコードUNE,など)
4.2 マシン油(IRACコードUNM)
4.3 硫黄(IRACコードUN)
4.4 二酸化炭素
5 生物的防除技術と資材
5.1 カブリダニ製剤と天敵保護装置
5.2 土着カブリダニ類,土着天敵昆虫
5.3 昆虫病原性糸状菌製剤(IRACコードUNF)
6 物理的防除資材
6.1 紫外光(UV-B)
6.2 蒸熱処理
6.3 防虫シート
7 IPM防除体系でのハダニ類防除
7.1 施設イチゴのハダニ類:IPM防除体系で利用できる技術
7.2 リンゴのハダニ類:IPM防除体系で利用できる技術
8 次世代の防除技術
8.1 RNA干渉
8.2 植食者誘導性植物揮発性成分(HIPVs)
8.3 害虫抵抗性誘導物質
第5章 殺線虫剤の開発動向と線虫防除の実際
1 はじめに
2 くん蒸剤
3 非くん蒸剤
3.1 有機リン系,カーバメート系
3.2 フルオピラム
3.3 フルエンスルホン
3.4 フルアザインドリジン
3.5 シクロブトリフルラム
3.6 トリフルエンフロネート
3.7 チオキサザフェン
3.8 スピロテトラマト
3.9 アバメクチン
3.10 イプロジオン
4 生物農薬や天然物由来物質
5 その他の防除技術
6 防除の実際
6.1 日本
6.2 EU南部地域
6.3 アメリカ
7 特許動向
8 おわりに
第6章 除草剤の開発動向
1 除草剤の研究開発の全般的動向
1.1 はじめに
1.2 アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACCase)阻害型除草剤
1.3 アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害型除草剤
1.4 4-ヒドロキシフェニルピルビン酸(HPPD)阻害型除草剤
1.5 プロトポルフィリノーゲン-IXオキシダーゼ(PPO)阻害剤除草剤
1.6 超長鎖脂肪酸伸長酵素(VLCFAE)阻害型除草剤
1.7 フィトエンデサチュラーゼ(PDS)阻害型除草剤
1.8 光合成阻害剤
1.9 オーキシン様除草剤
1.10 デオキシ-d-キシルロース-5-リン酸シンターゼ(DXPS)阻害型除草剤
1.11 HRACに追加された新規作用性
1.12 ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)阻害型除草剤
1.13 ホモゲンチセートソラネシルトランスフェラーゼ(HST)阻害型除草剤
1.14 ソラネシルジフォスフェートシンターゼ(SPS)阻害型除草剤
1.15 脂肪酸チオエステラーゼ(FAT)阻害型除草剤
1.16 セリン-スレオニンプロテインホスファターゼ阻害型除草剤
1.17 作用性未知の新規剤
1.18 最近の特許化合物
1.19 薬害軽減剤の動向
2 除草剤抵抗性雑草の発生状況と対策技術の開発動向について
-米国の抵抗性ヒユ類の例-
2.1 はじめに
2.2 世界の除草剤抵抗性雑草の発生状況
2.3 米国のヒユ類の除草剤抵抗性発達状況
2.4 近年上市された除草剤
2.5 現在開発中の除草剤
3 新規作用機構を有するシクロピリモレートの創製
3.1 はじめに
3.2 研究の経緯
3.3 シクロピリモレートの生物活性の特徴
3.4 おわりに
第7章 農薬開発におけるインシリコテクノロジーの応用
1 はじめに
2 ライフサイエンス分野におけるAIの利用
2.1 AI開発の加速を目指したLINCの活動
2.2 AIとシミュレーションによる医薬品設計
3 分子設計に関連する材料
3.1 ハードウエアとソフトウエア
3.2 アミノ酸配列情報,立体構造情報,ゲノム情報
3.3 タンパク質立体構造予測
4 農薬のインシリコ研究の実例
5 まとめ
第8章 最新のフッ素系農薬の変遷
1 はじめに
2 フッ素系除草剤
2.1 アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害剤
2.2 プロトポルフィリノーゲン酸化酵素(PPO)阻害剤
2.3 カロテノイド生合成阻害剤
2.4 細胞分裂阻害剤
2.5 その他の作用機構に属するフッ素系阻害剤
2.6 植物成長調整剤(PGR)
3 フッ素系殺虫剤
3.1 GABA作動性塩化物イオン(塩素イオン)チャネルブロッカー
3.2 GABA作動性塩化物イオン(塩素イオン)チャネルアロステリックモジュレーター
3.3 ナトリウムチャネルモジュレーター
3.4 ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)競合的モジュレーター
3.5 プロトン勾配を撹乱する酸化的リン酸化脱共役剤
3.6 キチン合成酵素I(CHS1)に作用するキチン生合成阻害剤
3.7 呼吸阻害剤
3.8 リアノジン受容体モジュレーター
3.9 その他の作用機構に属するフッ素系殺虫剤
3.10 作用機構が不明あるいは不明確なフッ素系殺虫剤
3.11 フッ素系殺ダニ剤
3.12 フッ素系殺線虫剤
4 フッ素系殺菌剤
4.1 呼吸阻害剤:ミトコンドリア呼吸鎖電子伝達系複合体阻害剤
4.2 ステロール生合成のC14位のデメチラーゼ阻害剤(DMI剤)
4.3 その他の作用機構に属するフッ素系殺菌剤
4.4 作用機構未分類のフッ素系殺菌剤
5 最後に
第9章 天然物・食品添加物由来の農薬の開発動向
1 天然物・食品添加物由来の農薬開発の全般的動向
1.1 はじめに
1.2 気門封鎖等の作用を有する天然物・食品添加物由来の農薬開発
1.3 発酵産物由来の農薬の開発
1.4 天然由来の抵抗性誘導物質
1.5 その他の天然物由来の農薬開発動向
2 グリセリン酢酸脂肪酸エステルの開発
2.1 はじめに
2.2 開発コンセプトと探索研究
2.3 基礎活性
2.4 圃場で観察される効果
2.5 有用昆虫への影響
2.6 推奨使用方法
2.7 今後の展開
2.8 おわりに
3 調合油乳剤の開発
3.1 開発経緯
3.2 薬効・スペクトラム
3.3 作用特性
3.4 上手な使い方
3.5 おわりに
4 ペプチド農薬の探索研究の動向
4.1 はじめに
4.2 実用化されたペプチド農薬
4.3 今後の実用化が期待される生理活性ペプチド
4.4 おわりに
5 発芽に着目した根寄生雑草防除のアプローチ
5.1 はじめに
5.2 根寄生雑草の生存戦略
5.3 SLの化学と生合成
5.4 発芽に着目した防除
5.5 我が国における根寄生雑草の分布
5.6 まとめ
第10章 農薬登録制度の動向
1 日本の登録制度の動向
1.1 農薬登録制度の変遷
1.2 現行農薬登録制度・規制の概要
1.3 農薬登録制度・規制の最近の動向
2 海外の登録制度の動向
2.1 欧州の登録制度
2.2 米国における農薬登録制度の変遷
2.3 ブラジルにおける農薬登録制度の変遷と動向
2.4 その他
第11章 農薬の製剤・施用法の最新技術動向
1 農薬の製剤・施用技術開発の最近の動向
1.1 農薬製剤・施用法の目的
1.2 新規製剤・施用法の開発と製剤設計
1.3 主な重要技術の概要と最近の動向
2 各種製剤・施用技術開発
2.1 省力水田施用技術:豆つぶ剤
2.1.1 はじめに
2.1.2 豆つぶ剤の特長
2.1.3 豆つぶ剤の設計
2.1.4 豆つぶ剤の製造
2.1.5 豆つぶ剤の拡散性評価
2.1.6 豆つぶ剤の散布方法
2.1.7 まとめ
2.2 放出制御技術:ジノテフランワックスマトリックス粒剤
2.2.1 はじめに
2.2.2 ワックスマトリックス粒剤の製剤設計
2.3 保存安定化技術:シメコナゾール粒剤の製剤デザイン
2.3.1 はじめに
2.3.2 ベントナイト,炭酸カルシウム中でのシメコナゾールの安定性
2.3.3 粒剤中でのシメコナゾール安定化の製剤設計
3 農薬施用法における技術の進展
3.1 農薬散布の役割
3.2 水稲に使われる散布技術の進展
3.3 野菜に使われる散布技術の進展
3.4 施設に使われる散布技術の進展
3.5 果樹に使われる散布技術の進展
3.6 ドリフト問題
3.7 おわりに
第12章 生物農薬の開発動向
1 生物農薬開発の全般的動向
1.1 はじめに
1.2 近年の天敵製剤の国内開発動向
1.3 生物的防除資材とその特性
1.4 天敵製剤の使用方法
1.5 土着天敵と天敵製剤の併用 w天敵防除体系
1.6 おわりに
2 国内外における生物農薬の定義・位置付け
2.1 はじめに
2.2 日本における生物農薬の定義
2.3 米国における生物農薬の定義
2.4 EUにおける生物農薬の位置付け
2.5 英国における生物農薬の定義
2.6 中国における生物農薬の定義
2.7 農薬調査会社の生物農薬の捉え方
2.8 生物農薬の市場規模
2.9 おわりに
第13章 RNA農薬の開発動向
1 RNAとRNAi
2 農業分野におけるRNAiの応用
3 RNA農薬
4 ハダニ類に対するRNA農薬の研究開発
5 RNA農薬の課題と展望
第14章 バイオスティミュラントの開発・商品化の動向
1 はじめに
2 バイオスティミュラントとは
3 農業資材におけるバイオスティミュラントの位置づけ
4 バイオスティミュラントの機能と分類
5 バイオスティミュラント普及の動きと課題
6 バイオスティミュラント資材の紹介
7 おわりに
第15章 「みどりの食料システム戦略」と農薬開発
1 「みどりの食料システム戦略」その内容と課題
1.1 はじめに
1.2 EUのFarm to Fork戦略
1.3 日本の農薬のリスクの現状
1.4 みどり戦略における農薬のリスク指標
1.5 農薬のKPI達成に向けた具体的な取組
1.6 みどり戦略-その後
1.7 みどり戦略と今後の植物防疫
1.8 おわりに
2 「みどりの食料システム戦略」と作物保護産業が関わるイノベーション
2.1 新農業政策
2.2 作物保護のイノベーション
2.3 「みどりの食料システム戦略」と作物保護産業の取組
2.4 科学リテラシーの重要性
3 欧州を始めとする海外における最近の農薬規制動向とその対応
3.1 欧州Farm to fork戦略
3.2 米国EPAにおける最近のトピック(Endangered species act)
3.3 中国新農薬管理条例
3.4 ブラジルにおける農薬規制
4 農業生態系における薬剤抵抗性管理
-「みどりの食料システム戦略」と総合防除・IPMを踏まえて-
4.1 はじめに
4.2 現状を捉える! 薬剤抵抗性の現状と農薬の使用の課題
4.3 敵を知る! どうして薬剤抵抗性が発達するのか?
4.4 作戦を練る ―薬剤抵抗性管理―
4.5 敵を抑える! ⑴薬剤抵抗性対策ツール
4.6 敵を抑える! ⑵薬剤抵抗性管理を踏まえた防除法
4.7 生産者へ伝える! 薬剤抵抗性リスクコミュニケーション
4.8 薬剤抵抗性の獲得を抑制できる農薬の開発と薬剤抵抗性管理
4.9 おわりに みんなが得する薬剤抵抗性管理