難燃剤・難燃材料は,電気・電子機器,OA機器,建築用,自動車用,鉄道車両用,繊維,紙,航空機,船舶等まで,身の回りのあらゆる用途で展開している。消費者の安全を守るため,分野ごとに厳格な規格が制定され,商品化までには多くの試験や規格をクリアすることが求められている。難燃性に加え,環境問題やリサイクル問題にも対応し,難燃剤・難燃材料はたゆまぬ技術開発が進んでいる。
近年,その難燃効率の高さから,次世代自動車・車両・航空機用途への展開が期待され,軽量・高難燃性・リサイクル性に特化した新しい材料の開発が急ピッチで進んでいる。
本書は、多種類が市販されている難燃剤・難燃材料について,その種類,特徴,市場,メーカー動向,国内外の規制,使用方法,評価・試験法,難燃規格,安全性対策,新規材料の開発情報などについてわかりやすくまとめた技術・市場レポートとなっている。
本書が難燃剤・難燃材料や高分子添加剤,プラスチックおよびプラスチック加工関連の研究開発に携わる方々のお役に立てましたら幸甚に存じます。
(シーエムシー出版編集部)
【第1 編 国内外の規格・規制】
第1 章 難燃剤,難燃材料に関連する国内外の環境規制規格の動向
1 POPs 条約
2 環境ラベル(エコラベル)制度
2. 1 欧州のエコラベル制度
2. 2 北米のエコラベル制度
2. 3 エコマーク制度
3 海外における環境および難燃剤・難燃材料規制の動向
3. 1 EU
3. 2 北米
3. 3 アジア
3. 4 日本
第2 章 難燃剤,難燃材料の最近の動向
1 難燃材料の最近の傾向と要求される性能
1. 1 各種難燃材料に要求される難燃性
1. 2 難燃材料に要求される機械的性質
1. 3 難燃材料に要求される耐熱性,耐久性
1. 4 難燃性材料に要求されるリサイクル性
1. 6 難燃材料に要求される成形加工性
2 難燃剤の最近の動向
2. 1 難燃剤の種類
2. 2 ハロゲン系難燃剤
2. 2. 1 臭素系難燃剤
2. 2. 2 塩素系難燃剤
2. 3 リン系難燃剤
2. 4 窒素系難燃剤
2. 5 無機系難燃剤
第3 章 難燃化技術の動向
1 高分子の燃焼と難燃機構
1. 1 燃焼現象と燃焼のメカニズム
1. 2 難燃化と難燃機構
2 難燃化技術と難燃性材料の動向
2. 1 難燃化技術の動向
2. 2 難燃性材料開発の動向
【第2 編 難燃剤・難燃材料の市場】
第1 章 難燃剤・難燃材料の市場動向
1 難燃剤の需要動向
1. 1 臭素系難燃剤
1. 2 塩素系難燃剤
1. 3 リン系難燃剤
1. 4 無機系難燃剤
2 難燃材料の動向
2. 1 難燃性ポリオレフィン
2. 2 難燃性ポリスチレン
2. 3 難燃性ABS
2. 4 難燃性PA
2. 5 難燃性PC
2. 6 難燃性PET
2. 7 難燃性PBT
2. 8 不飽和ポリエステル樹脂
2. 9 変性PPE 樹脂
2. 10 PEEK 樹脂
2. 11 PES 樹脂
2. 12 PPA 樹脂
2. 13 PPS 樹脂
2. 14 LCP 樹脂
2. 15 難燃性エポキシ樹脂
2. 16 難燃ウレタンフォーム
2. 17 難燃繊維
2. 18 難燃塗料
第2 章 難燃剤メーカーの動向
1 ハロゲン系難燃剤メーカー
1. 1 アルベマール
1. 2 ICL
1. 3 ランクセス
1. 4 東ソー
1. 5 帝人
1. 6 DIC
1. 7 マナック
1. 8 第一工業製薬
1. 9 リケンテクノス
1. 10 阪本薬品工業
1. 11 三菱ケミカル(日本化成)
1. 12 日本化薬
1. 13 日宝化学
1. 14 日東化成
1. 15 ヌーリオン
1. 16 味の素ファインテクノ
2 リン系難燃剤メーカー
2. 1 ADEKA
2. 2 大和化学工業
2. 3 大八化学工業
2. 4 クラリアント
2. 5 三光
2. 6 住友ベークライト
2. 7 オーシカ
2. 8 三井化学ファイン
2. 9 日本化学工業
2. 10 日本カーバイド工業(三和ケミカル)
2. 11 燐化学工業
2. 12 太平化学産業
2. 12 丸善油化工業
3 無機系難燃剤メーカー
3. 1 昭和電工
3. 2 森村商事(アルマティス)
3. 3 日本軽金属
3. 4 住友化学工業
3. 5 協和化学工業
3. 6 タテホ化学工業
3. 7 神島化学工業
3. 8 堺化学工業
3. 9 日産化学工業
3. 10 ファイマテック
3. 11 日本精鉱
3. 12 山中産業
3. 13 鈴裕化学
3. 14 水澤化学工業
3. 15 U. S. Borax(早川商事)
3. 16 J・M・フーバー
3. 17 ダウ・東レ
3. 18 信越化学工業
3. 19 カネカ
4 難燃剤の新素材