三林浩二先生が、米国出版社協会「2020 PROSE賞」(学術出版賞:化学・物理カテゴリー)を受賞されました。この度は栄えあるご受賞おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。

★IoT社会が求めるリアルタイム計測に適した「酵素センサ」の開発動向!
★研究開発が活発化する「酵素バイオ電池」の最新動向!
★機能性食品から医薬品、人工臓器からカビの酵素処理まで、多岐にわたる酵素利用・展開を解説!

酵素トランスデューサーと酵素技術展開―酵素センサ&バイオ電池,そして酵素処理応用(食品,医薬,修復)
Enzyme Transducers and Evolutions of Enzymatic Technology―Enzyme Sensors, Bio Batteries and Novel Enzymatic Approaches (Food, Medicine, Restoring) ―

商品概要
個数

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略称
酵素トランスデューサー
商品No
bk7755
発刊日
2020年03月11日(水)
ISBN
978-4-7813-1488-4
体裁
B5判、304頁
価格
68,200円 (本体価格:62,000円)
送料
当社負担(国内)
発行
(株)シーエムシー出版
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:[email protected] 問い合わせフォーム
監修
三林浩二
著者
三林浩二  東京医科歯科大学
當麻浩司  東京医科歯科大学
荒川貴博  東京医科歯科大学
新津葵一  名古屋大学
飯谷健太  日本学術振興会;東京医科歯科大学
長峯邦明  山形大学
時任静士  山形大学
遠藤英明  東京海洋大学
呉海云   東京海洋大学
田畑美幸  東京医科歯科大学
宮原裕二  東京医科歯科大学
野田俊彦  豊橋技術科学大学
土井英生  豊橋技術科学大学
澤田和明  豊橋技術科学大学
山崎智彦  (国研)物質・材料研究機構
イインヨン  東京農工大学;University of North Carolina at Chapel Hill & North Carolina State University
津川若子  東京農工大学
早出広司  University of North Carolina at Chapel Hill & North Carolina State University
鈴木正康  富山大学
長谷部靖  埼玉工業大学
重森康司  ㈱アイシン・コスモス研究所
四反田功  東京理科大学
辻村清也  筑波大学
庄司観   シンシナティ大学
森島圭祐  大阪大学
吉田昭太郎  東北大学
西澤松彦  東北大学
三宅丈雄  早稲田大学
松元陽歩  東京薬科大学
名古屋美紗 東京薬科大学
富岡優樹  東京薬科大学
渡邉一哉  東京薬科大学
田巻孝敬  東京工業大学
武田康太  東京農工大学
中村暢文  東京農工大学
美川務  (国研)理化学研究所
髙村映一郎  福井大学
坂元博昭  福井大学
末信一朗  福井大学
冨永昌人  佐賀大学
植野洋志  龍谷大学;奈良女子大学名誉教授
坂本宏司  広島国際大学
春見隆文  (一財)日本醤油技術センター/元・日本大学
河野孝夫  名古屋市立大学
服部光治  名古屋市立大学
田島健次  北海道大学
小瀬亮太  東京農工大学
石田竜弘  徳島大学
松島得雄  草野作工㈱
西川美宇  富山県立大学; ㈱TOPU バイオ研究所
生城真一  富山県立大学
榊利之   富山県立大学;㈱TOPU バイオ研究所
井戸宏樹  天野エンザイム㈱
佐藤嘉則  国立文化財機構東京文化財研究所
早川典子  国立文化財機構東京文化財研究所
発刊にあたって
 人をセンシングする「ウエアラブル機器」の市場が医療・ヘルスケアを中心に急速に成長を続けており、この数年で100億ドル規模の市場に成長するとして、高い注目を集めている。

 本書では、酵素の機能と有用性を理解するとともに、IoT社会におけるデバイス応用と新たな産業技術展開に焦点をおき、 第Ⅰ編では次世代ウエアラブルIoT機器やリアルタイムバイオ計測のためのバイオセンサについて、第Ⅱ編では持続可能な機器を支える酵素バイオ電池の新たな可能性、第Ⅲ編では酵素の機能に着目した新規な技術応用と産業化に関して、各分野にて活躍されている第一線の研究者に最新の研究と世界の動向を解説していただいた。

 酵素応用の研究者として、本書が当該の学術領域および関連産業の発展の一助になることを強く願うものである。

三林浩二 (「刊行にあたって」より抜粋)
書籍の内容
【第I編 酵素センサによるウエアラブル計測ならびに高機能センシング】

第1章 バイオIoT社会のためのキャビタス酵素センサ
1 はじめに
2 涙液グルコースのためのコンタクトレンズ型酵素センサ
 2. 1 酵素固定化膜を用いたソフトコンタクトレンズ型グルコースセンサ
 2. 2 ソフトコンタクトレンズ型バイオセンサを用いた涙液グルコースの連続計測
3 無拘束口腔計測のためのマウスガード型バイオセンサ
 3. 1 酵素電極を用いたマウスガード型グルコースセンサ
 3. 2 無拘束連続計測のための無線式マウスガード型センサシステム(口腔温計測)
4 おわりに

第2章 スマートコンタクトレンズ型グルコースセンサ
1 はじめに
2 研究背景
3 グルコース発電素子と融合した単独自立動作可能な持続血糖モニタリング機能付きスマートコンタクトレンズ
4 AIとの融合と今後の展望
5 おわりに

第3章 生体ガスの高感度計測と可視化計測
1 はじめに
2 バイオ蛍光法を用いたアセトアルデヒドの酵素センシング
3 アセトアルデヒド用バイオスニファの開発と呼気計測応用
4 アセトアルデヒドガス用探嗅カメラによる呼気・皮膚ガスの可視化計測
5 むすび

第4章 印刷有機トランジスタ型酵素センサの開発とその汗成分計測応用
1 はじめに:非侵襲的ヘルスケアの実現に向けて
2 プリンテッドエレクトロニクスの活用
3 有機トランジスタ型酵素センサの構成と動作原理
4 非運動状態での汗成分センシング技術の開発
5 おわりに

第5章 バイオセンサによる魚類のストレス応答の可視化
1 はじめに
2 魚類のストレス応答モニタリング
3 ストレス応答の可視化

第6章 浮遊アレルゲン高感度モニタリングのための酵素沈殿式SAW免疫センサ
1 はじめに
2 酵素を利用したアレルゲンの高感度センシング
3 ダニアレルゲン用「酵素沈殿式SAW免疫センサ」
4 おわりに

第7章 酵素FETセンサ
1 はじめに
2 酵素FETセンサの原理と構成
3 尿素及びグルコースを検出する酵素FET
4 溶液の緩衝作用の影響
5 酵素FETの応用
 5. 1 DNAシーケンサ
 5. 2 プロトンELISA
6 おわりに

第8章 バイオイメージセンサ
1 はじめに
2 イオンイメージセンサ
3 酵素トランスデューサ膜
4 ATPイメージセンサの評価
5 In vitro ATP イメージング
6 まとめ

第9章 バイオキャパシタの原理を応用した自律型バイオセンサ・バイオデバイス
1 はじめに
2 酵素燃料電池型センサとバイオキャパシタ
3 バイオキャパシタの自律型バイオセンサへの応用
4 バイオキャパシタの自律型アクチュエータへの応用
5 バイオキャパシタによるマイクロコントローラの稼働
6 おわりに

第10章 酵素スイッチ
1 抵抗変化型酵素トランスデューサーとしての酵素スイッチ
2 酸化酵素を用いた酵素スイッチ
3 脱水素酵素型酵素スイッチを用いた酵素スイッチ
4 医療分析への応用
5 酵素スイッチの微小・集積化
6 おわりに

第11章 酵素増幅反応を利用する高感度バイオセンサ
1 はじめに
2 酵素リサイクリング反応を利用する信号増幅型高感度酵素センサ
 2. 1 二種類の酵素反応を組み合わせた酵素/酵素リサイクリング反応
 2. 2 酸化酵素と還元剤を組み合わせた酵素/化学リサイクリング反応
 2. 3 酵素反応と電極反応を組み合わせた酵素/電気化学リサイクリング反応
3 標識酵素生成物のリサイクリング反応を利用する信号増幅型酵素免疫センサ
 3. 1 化学/電気化学リサイクリング反応を利用する酵素免疫センサ
 3. 2 化学/化学/電気化学ダブルリサイクリング反応を利用する酵素免疫センサ
 3. 3 酵素/化学/電気化学ダブルリサイクリング反応を利用する酵素免疫センサ
4 おわりに

第12章 酵素を担持した薄膜のバイオセンサー電極と電流変換素子への応用
1 はじめに
2 次世代の生体状態計測センサーの研究開発状況と課題
3 汗液に含まれる成分と発汗量について
4 汗の任意成分を認識して電気量に変換する酵素の探索
 4. 1 アルデヒド酸化酵素の探索と取得
 4. 2 生体センサーの信号変換機構の検討
5 酵素を担持した薄膜のバイオセンサー電極の作製
 5. 1 センサー電極材の検討
 5. 2 試作したセンサー電極の電気化学性能を検証
 5. 3 シート状の乳酸センサー電極の試作と性能検証
6 おわりに

【第II編 酵素バイオ電池】

第13章 印刷によるウェアラブルバイオ燃料電池
1 はじめに
2 印刷技術について
3 紙基板型バイオ燃料電池
4 おむつに搭載する自己駆動型グルコースセンサ(おむつ電池)
5 汗中の乳酸を用いた自己駆動型ウェアラブルデバイス
6 おわりに

第14章 生体成分(グルコース)を燃料とした連続発電のための空気バイオ電池
1 はじめに
2 酵素を利用した発電:バイオ燃料電池
3 生体成分グルコースにて発電する「バイオ電池」
 3. 1 酵素の触媒反応を利用した「バイオ電池」
 3. 2 カソードへの酸素供給効率を高めた「空気バイオ電池」
4 おわりに

第15章 多孔質炭素を活用したバイオ燃料電池の高性能化
1 バイオ燃料電池の実用化に向けた課題
2 ナノ構造炭素電極
 2. 1 カーボンナノチューブ(CNT)
 2. 2 カーボンナノ微粒子
3 細孔分布が制御された多孔質カーボン
4 階層構造制御コンポジット材料
 4. 1 メソ孔炭素を積み上げてマクロ孔を形成する
 4. 2 マクロ孔表面へのメソ孔導入
5 おわりに

第16章 生体エネルギーを用いた酵素型バイオ燃料電池
1 はじめに
2 哺乳類への応用を目指した酵素型バイオ燃料電池
 2. 1 埋込型バイオ燃料電池
 2. 2 ウェアラブルバイオ燃料電池
3 小動物の持つ化学エネルギーを用いた酵素型バイオ燃料電池
4 植物バイオ燃料電池
5 まとめ

第17章 ソフト酵素電極によるオール有機バイオ発電パッチ
1 はじめに
2 ソフト酵素電極システム
 2. 1 伸縮性酵素電極とバイオ発電シート
 2. 2 酵素電極糸とウェアラブル電池
3 創傷治癒パッチ
4 経皮投薬パッチ
5 エレクトロクロミックタイマー
6 おわりに

第18章 微生物電池
1 はじめに
2 微生物はなぜ発電するか
3 微生物はどのようにして発電するか
4 微生物発電はどのように応用されるか
5 おわりに

第19章 グルコースを用いた酵素型バイオ燃料電池
1 はじめに
2 酵素と酵素電極反応
 2. 1 グルコースを用いた酵素型バイオ燃料電池で用いられる酵素
 2. 2 グルコースを用いた酵素型バイオ燃料電池の酵素電極反応
3 高電流密度グルコース酸化電極
 3. 1 平板電極での高電流密度化
 3. 2 多孔質カーボン三次元電極での高電流密度化
4 まとめと今後の課題

第20章 バイオマス由来化合物を燃料とする酵素バイオ燃料電池
1 はじめに
2 セルロースを燃料とするバイオ燃料電池
3 アルダル酸と電気エネルギーを同時生産する装置
4 おわりに

第21章 バイオ燃料電池の高出力・高容量化に向けて
1 はじめに
2 バイオ燃料電池の原理
3 バイオ燃料電池の問題点
4 酵素結晶を用いた高出力化
5 酵素改変による高出力化
6 無細胞タンパク質合成系による酵素の調製
7 バイオ燃料電池に特化した酵素の取得の実際
8 バイオ燃料電池の高容量化
9 おわりに

第22章 酵素工学からのアプローチによるバイオ電池のためのバイオデバイス構築
1 はじめに
2 バイオ電池構成
3 McoPを用いたバイオカソード構築
4 McoPの配向固定化による電気化学特性向上
 4. 1 McoP C-His およびMcoP N-Hisのプラスミド構築および発現・精製
 4. 2 MWCNT-McoP複合体の作製および電気化学評価
 4. 3 McoP-電極表面間の距離と配向の制御
 4. 4 McoP Cys プラスミドの構築
 4. 5 酵素-電極間距離の異なるMcoPの電気化学特性
5 まとめ

第23章 微生物を利活用した「泥の電池」による先進的資源循環システム
1 はじめに
2 微生物燃料電池
3 微生物を利活用した「泥の電池」
4 アノード設置深度の影響
5 アノードとしてのカーボン材の影響
6 アノードの直列・並列回路接続の影響
7 おわりに

【第III編 生活を支える酵素】

第24章 酵素技術を使った人工膵臓
1 はじめに
2 減圧機構での酵素反応系の検討と酵素量の最適化
3 低濃度グルコースでの改良型減圧機構の特性評価
4 薬物放出システム(閉ループ系)のin-vitro実験
5 改良型減圧機構を用いた薬物放出システムの特性
6 まとめと今後の展望

第25章 γ-アミノ酪酸合成酵素,グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD),の新規機能と機能解析技術展開
1 はじめに
2 GABAの定量法
3 食素材中のGABAの分析
4 GADの特徴
5 GADと味覚の関係
6 GAD67活性の制御と塩味の関係,そして減塩食の開発

第26章 凍結含浸法を用いた食材の軟化
1 凍結含浸法とは
2 凍結含浸法を利用した形状保持型介護食の作製技術
3 凍結含浸法の特徴
4 軟化素材の摂食試験
5 凍結含浸介護食の物性評価
6 食品衛生評価
7 凍結含浸介護食の安全性評価と新規嚥下造影検査食の開発
8 凍結含浸法を利用したイノベーション

第27章 酵母がつくる機能性糖質,エリスリトール
1 はじめに
2 エリスリトール生産菌の分離と育種・改良
 2. 1 生産菌の探索・分離
 2. 2 菌の育種・改良とエリスリトールの発酵生産
3 エリスリトール生成の代謝系と浸透圧ストレス応答
 3. 1 エリスリトール生成に関わる酵素系
 3. 2 浸透圧ストレス応答とHOG経路
4 エリスリトールの特性と用途開発
 4. 1 食品への用途
 4. 2 医薬品・化粧品用途
 4. 3 化成品用途

第28章 分泌タンパク質リーリン分解酵素の同定と応用
1 はじめに
2 リーリンの構造とシグナル経路
3 リーリンと精神神経疾患
4 リーリン分解酵素の同定
5 ADAMTS-3は脳でリーリン不活化を担う主要な酵素である
6 今後の課題
7 最後に

第29章 発酵ナノセルロース(NFBC)の大量生産とその医療応用
1 はじめに
2 バクテリアセルロース(BC)
3 酢酸菌におけるセルロース合成
4 発酵ナノセルロース(NFBC)の創製
5 発酵ナノセルロース(NFBC)の大量生産
6 NFBCにおける医療応用の試み
7 まとめ

第30章 薬物代謝酵素発現酵母を用いた医薬品および食品成分の代謝予測
1 はじめに
2 薬物代謝研究の重要性
3 代謝研究の課題
4 酵母を用いた薬物代謝酵素発現系
5 薬物代謝酵素発現酵母を用いたin vitro代謝試験
6 薬物代謝酵素発現酵母を用いた代謝物調製
7 おわりに

第31章 体外診断薬への酵素利用
1 体外診断薬への酵素利用概論
 1. 1 歴史的背景
 1. 2 体外診断用医薬品
 1. 3 酵素の体外診断薬への応用
2 血糖測定への酵素利用
 2. 1 はじめに
 2. 2 SMBG用酵素の開発の歴史
 2. 3 SMBG機器および血糖測定用酵素開発の課題
3 コレステロールへの酵素利用
 3. 1 はじめに
 3. 2 酵素法による総コレステロール測定法
 3. 3 HDL-コレステロールとLDL-コレステロールの直接定量法
 3. 4 バイオセンサーによるコレステロール測定

第32章 高松塚・キトラ古墳壁画の微生物汚損の酵素処理
1 はじめに
 1. 1 高松塚・キトラ両古墳壁画の保存の経緯
 1. 2 高松塚・キトラ両古墳壁画の修復に酵素を適用する際の条件
2 酵素の選抜と文化財の構成材料・修復材料への影響
 2. 1 細胞壁溶解酵素の選抜
 2. 2 彩色材料や修復材料への影響試験
3 おわりに
個数

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